刺繍屋さんを始めた経緯『油性マジックペン』
この記事は、アメブロから引越してきました。

わたしが刺繍を始めるきっかけとなった出来事について書こうと思います!
それは、寝たきりの父の肌着に漢字で刺繍をしてあげたい、
その気持ちから始まりました。
始まりは、一本のマジックペンだった


とっても便利な油性のマジックペン。
くっきり、はっきりと、綺麗に書ける。
つるっとした物にも書けるし、濡れても消えない。
横にしてにも書ける。
使いやすいので、3日に1度は使っているのではないかと思います。
名前付けの定番でもあるマジックペン
お子さんの持ち物や衣類にも、マジックペンは定番のアイテムですね。
洗濯しても消えないし、何よりも手軽で安価です。
価格は、1本当たり100円~150円位でしょうか。
昔からほとんど値段が変わっていないけれど、品質は良くなっているように思います。
そういえば、紙の裏に滲みにくくなってる?とか、速乾性が増している?とか。
ここであえてクローズアップする必要のないくらいに、生活に浸透している油性のマジックペン。
ある日、突然・・・
ある日、突然…、パワフルだった父が寝たきり同然の要介護者になり、わたしもある日突然、親の持ち物へ名前付けをする人になりました。
病状や状況の変化で、病院やあちこちの施設でお世話になって、その度に準備するお泊りセット。
持ち物にはマジックペンを使って名前を書いて、洋服には、ネットで探した刺繍屋さんで作ってもらったネームワッペンを縫い付けました。
困ったのは下着への名前付けでした。
親の下着にマジックペンで名前付けすることに、強い抵抗感を感じたのです。
下着への名前付け
まず最初に思いついた方法は、マジックペンを使って、洗濯のタグに小さく名前を書くこと。
でも、それだと小さくて目立たない・・・。
次は、ハンコ。
ハンコ屋さんに大きめの名前のハンコを作ってもらいました。
布用のスタンプ台を使って、ペタペタとハンコを押して、それはそれは簡単だし、楽しかったです!
けれど、洗濯の度にみるみるうちに薄くなっていって。
手書きの文字と違って、上から改めて押すのも難しそうで、またすぐに消えてしまうだろうし・・・。
そこで、ネットの刺繍屋さんに、「柔らかいネームワッペンを作れますか?」と頼んでみましたが、「それはできない」と言われてしまいました。
今思うと、柔らかくしようと思えば、できたはずなのですが・・・。
きっと、いつもと違うものを作る手間や材料の確保が大変だったのでしょうね。
ひらがなで書かれた親の名前
そうこうするうちに、ある日、父の肌着に大きく名前が書かれてしまいました。
ひらがなで・・・。
漢字だったら、また違った受け取り方だったのかもしれませんが、これはショックな出来事でした。
何か良い方法はないだろうか?
そうだ!
刺繍ミシンを買って、父の下着に直接、刺繍をしてあげよう!!
わたしの刺繍ライフが始まったのは、この瞬間からでした。
このときは、まさか仕事にしようとは夢にも思わなかったけれど・・・

