刺繍ミシンに相性があるって本当?刺繍ミシンと刺繍ソフトウエアの親和性 2024.6.6更新
皆さん、ご存知ですか?
刺繍ミシンと刺繍ソフトって、相性があるんですよ
相性/親和性って?
相性とは…
出典 小学館デジタル大辞泉について
機器同士を接続して用いるときの動作の具合。特に故障ではないにもかかわらず、原因不明の動作の不具合がある場合、「相性が悪い」という。
親和性とは…
システムの互換性が高いこと
物事を組み合わせたときの、相性のよさ。結びつきやすい性質。
高額な刺繍ミシンや刺繍ソフトを購入する際は、相性(親和性)の良い悪い(高低)も考慮して検討したいものです。
「拡張子を変えれば、どの刺繍ミシンでも縫える」と言っても、
相性が悪い(親和性が低い)と、無駄に時間を消化するだけでなく、品質の良い刺繍を作れないこともあるでしょう。
この記事は、新しい情報が入り次第、追記します。
より新しく正確な情報を知りたい方は、各メーカーへ直接聞いてくださいね。
▲色情報が無くなる ■余計なステッチが入ることがある □ファイルが化けることがある
目次 | 刺繍ミシン | ブラザー刺繍プロ | ウィルコム |
---|---|---|---|
1 | ブラザーPRシリーズ | 特になし =親和性が高い | ▲■ |
2 | タジマ彩 | ▲■ | ▲ |
3 | タジマTWMX | ▲ | ▲ |
4 | バルダン | ▲ | ▲□ |
5 | ハスクバーナ | ▲■ | ▲ |
6 | ジャノメ | 書き出しサイズに制限あり | 不明 |
目次1は、当店で使用している以下の刺繍ミシンと刺繍ソフトで実証したものです。
ブラザーPR1055X、1000e
刺しゅうPRO11
wilcom デザイニング4.5
デジタイザーMBX V5
その他の情報は、聞き集めた話となります。
1. ブラザー業務用刺しゅうミシンPR
ブラザー刺しゅうプロで作成したデータを縫製したとき
国内有数のトップメーカーであるブラザー工業製の業務用刺しゅうミシンPRシリーズと、同社の刺繍データ作成ソフト刺しゅうプロの組み合わせは、2023年10月現在、国内で考えうる最強の組み合わせです。
何故なら、刺繍ミシンと刺繍ソフトが同一メーカーで開発、生産された商品であり、業界での相性(親和性)は一番と言われています。
バグ(プログラムの不具合)は、ほぼ無く、万が一バグが発生した場合は、直ちにブラザー工業で対処しているとのこと、お客様相談窓口などのアフターフォローも万全です。
ミシンとソフト、両方を開発・生産しているのはブラザーだけです!
ミシンとソフトが、完全に連動!
使いやすくて安心です(^^)/
- 刺しゅうPROからPRへのファイルの転送が容易。(特に、新型PRは無線LANで送信可能)
- ファイル名が液晶パネルに表示される。
- 指定した色がPRにそのまま反映される。
- 刺しゅうPROの刺しゅう枠サイズとPRの刺しゅう枠サイズが一致している。
- ジャンボ枠を用いた分割模様の設定ができる。
- 刺しゅうPROの印刷機能とPRのステッカー機能(雪だるま機能)が連動している。
刺しゅうPRO/PRのバージョンが古いとき、できない場合があります。
出所不明ですが、「刺しゅうプロのデザイン設定を家庭用ミシンにしてバグを防ぐ」という話が出回っているようです。
メーカーに確認したところ、「逆に、PRで使用する際に家庭用ミシンを選択すると色々な問題が発生します」とのことでした。
PRユーザーの方は、刺しゅうプロのデザイン設定をイラスト右側の「業務用ミシン」にチェックを入れてご使用ください。
ウィルコムwilcom で作成したデータを縫製したとき
色情報がなくなる
オーストラリアの刺繍データ作成ソフト「ウィルコム(wilcom)」で作ったデータをブラザー工業製 業務用刺しゅうミシンPRシリーズで刺繍した場合の相性(親和性)ですが、やっぱり、刺しゅうプロの相性の良さに慣れていると、最初は戸惑うと思います。
拡張子をPESやDSTで保存し、PRに読み込ませれば縫えるのですが、自動的に適当な色に配色されてしまうのです。
これが意外と厄介で、呼び出す度に糸番号を設定するのは面倒です。
一度で済めばまだ良いのですが、テストを繰り返すときなど、ちょっとしたストレスなんですよね💦
それに、なぜか色数が異常に増えてしまうときがあります…。
同じ色でも全て違う色で認識されてしまうときがあるのです。例えば、6色使いのワッペンを10枚並べたら、全60色のデータになったり…。謎です。
渡り糸のトラブル
ウィルコムで糸切設定したはずなのに、うまく切れずに渡り糸が出てしまうときがあります。PRの渡り糸切り設定が有効にならないようで・・・。
せっかく時短で製作しても、別のところで作業が必要になってくるかもしれないと思うと、要注意なのかなと思います。
余計なステッチが入る
オブジェクト間に余計なステッチが入ることがあるため、いったん刺繡プロで開いて、削除しておく必要があります。(ケースバイケースで)
2. タジマ彩 tajima sai
刺しゅうプロ で作成したデータを縫製したとき
縫い終わりに、中央に余計なステッチが入る
Twitterで見つけた情報ですが、「縫い終わりに、2~3針くらい無駄なところに針を刺す」と書いている方がいました。
その方は、結局、付属のソフト『WriterPlus』を使用して、その現象を一時回避した様子。
WriterPlusはタジマ社製ではないのですが、刺繍プロよりもバグは発生しにくいのかもしれないですね?
渡り糸を切ったり切らなかったりする
彩ユーザーの生徒様で、「渡り糸を切ったり切らなかったりする」と言っている方がいました。
通常は、ミシンと刺しゅうプロのジャンプ数を『J3』に設定するらしいのですが、機能しなかったため、両方を『J2』にしたらカットするようになったそうです。
もし、J3でカットせずお悩みの方は、参考にしてください。
4.バルダン
刺しゅうプロ で作成したデータを縫製したとき
生徒さんから聞いた情報です。
色情報がすべて無くなり、1色になってしまうそうです。
刺しゅうPROで選んだ糸は、ブラザー刺しゅう糸。
はっきりとした配色にしても改善せずお困りでした。
5. ハスクバーナ
刺しゅうプロ で作成したデータを縫製したとき
縫い初めに、中央に余計なステッチが入る
生徒さんから聞いた情報です。
縫製をスタートすると、刺繡データ上、存在しない中心点をまず縫ってからデータを縫う。との報告がありました。
その中心点が、後で隠れる場所だったらまだ我慢できますが、そうでなかったら、針を進める等の工夫が必要なのかなと思います。
6. ジャノメ
刺しゅうプロ で作成したデータを書き出すとき
書き出しサイズに制限がある
こちらも、生徒さんから聞いた情報です。(使用のミシン:ジャノメ セシオ 11500)
ジャノメミシン対応の「JEF」フォーマットでの書き出しできるサイズには制限があり、約140mm×約200mmが最大のサイズとのことでした。
(番外編)刺繍ソフトの組み合わせ
ジャノメ デジタイザー digitizer MBX V5 ×ウィルコムWilcom×刺しゅうプロ
以前、ウィルコムが入っているハードディスクにジャノメデジタイザーをインストールしたことがあるのですが、PCに保存していたウィルコムのファイルが全て壊れました💦(泣いた…。。)
そして、ウィルコムそのものも開くことができなくなりました。
デジタイザーはウィルコム社で作った廉価版ソフトなのに、そんなことがあるんですね💦
それから、エクスプローラー内の刺しゅうプロのサムネイル(小さな画像)も表示されなくなり、デジタイザーのアイコンになりました。
もちろん事故後すぐにデジタイザーをアンインストールしました💦
そして、新しいPCを買ったときに試しにデジタイザーと刺しゅうプロの2種を入れたときは、ウィルコムが無かったためか特に問題なかったです。
デジタイザーユーザー、ウィルコムユーザーの方は、気をつけてくださいね。
もしかしたら現在は改善されたかもしれませんが、作った刺繍データが壊れてしまうといけないので、デジタイザーに限らず新しいソフトをインストールする際は、バックアップを取っておくことをお勧めします!
◎ 刺しゅうプロ+ウィルコム
◎ 刺しゅうプロ+デジタイザー
× 刺しゅうプロ+ウィルコム+デジタイザー
この記事をお読みの方で、刺繍ミシンと刺繍ソフトのバグ(不具合)をご存じの方がいらっしゃいましたら、ぜひ教えてください!
ブラザー刺繍プロにお悩みの方へ
東京都多摩市のミシン刺繍の教室「ブラザー刺しゅうプロ教室」
- 刺しゅうプロの使い方が、よく分からない
- オートパンチやイラストレーターからの変換がうまくいかないけど、本当にこのやり方で良いの?
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パソコン初心者の方からビジネスユーザーの方まで、お越しいただいています!